奥松島を語る上で欠かせない二大ハイライトが、日本三大渓の一つに数えられる「嵯峨渓(さがけい)」と、松島四大観の一つである「大高森(おおたかもり)」です。
嵯峨渓は、岩手県の猊鼻渓、大分県の耶馬渓と並び称される名勝です。宮戸島の東南端に突き出た半島周辺に、太平洋の荒波と風雨が数万年をかけて刻み込んだ奇岩や海食洞が連なります。「みみずく岩」や「かぶと岩」など、自然が生み出した彫刻美を間近で観察できる奥松島遊覧船は、一般的な大型観光船では決して入れない狭い水路を小型船で縫うように進みます。船長による軽妙な語りと巧みな操船技術は、乗船客から「アトラクション以上の迫力」と絶賛されています。
遊覧船の利用にあたっては、事前の運航確認が極めて重要です。外洋を航行するため天候や波浪の影響を受けやすく、通常は「嵯峨渓(外海)コース」がメインですが、荒天時には波の穏やかな「代換えコース」へ変更されます。現地を訪れる際は、東松島観光物産公社(電話:0225-88-3997)へ事前確認を行い、スケジュールに余裕を持った予約を入れておくのが鉄則です。
クルーズで海からのダイナミズムを体感した後は、陸上からのパノラマを堪能すべく大高森展望台へと向かいましょう。標高約105メートルの山頂までは、整備された遊歩道を歩いて片道約15分から20分。山頂のデッキに立つと、東に荒々しい太平洋、西に箱庭のように美しい松島湾が広がり、360度遮るもののない大絶景が迎えてくれます。松島四大観の中で「壮観」と称されるこの景色は、夕暮れ時には海面が黄金色に染まり、息をのむ美しさを誇ります。