山形県を代表するご当地グルメとして全国にその名を知られる「冷たい肉そば」。そのルーツは、昭和初期の河北町谷地地区にある。当当時の職人や住民たちが、酒の肴として提供されていた蕎麦を最後まで伸びずに美味しく食べる知恵として、冷たい親鶏のスープを合わせたのが始まりだ。
コリコリとした噛みごたえのある親鶏の肉と、コクのある醤油味の冷たいツユ。暑い夏はもちろん、厳しい寒さの冬であっても地元の人間は迷わず冷たい肉そばを注文する。この独特の食習慣は、一度体験すると病みつきになる不思議な魅力を秘めている。
また、町の裏手に広がる丘陵地帯や旧家が立ち並ぶ路地裏など、ガイドブックには載らない穴場観光スポットの散策も密かなブームとなっている。静寂の中で歴史の息吹を感じられる空間が、訪れる者の心を捉えて離さない。