巨大投資がオリックスの株価にどう影響を与えるのかは、個人投資家にとっても最大の関心事です。マーケットの視点を分析すると、評価は二面性を持っています。
短期的な目線では、1兆円を超えるプロジェクトに対する巨額の資金負担や、金利上昇局面における調達コスト増加が懸念材料として意識される場面がありました。しかし、オリックスはリース、融資、事業投資、アセットマネジメントなどを多角展開する盤石なポートフォリオを有しており、IR単体への資本コミットメントは自己資本対比で十分に管理可能な範囲に抑えられています。
中長期的な観点では、2030年秋の開業以降に見込まれる年間約5,000億円超の売上と高い利益率が、オリックスのEPS(1株当たり純利益)成長に大きく寄与するとのポジティブな見方が優勢です。特に外国人観光客の消費を取り込む高収益モデルが確立されれば、株主還元(配当や自社株買い)の原資拡大につながると期待されています。
一方、大阪におけるカジノとオリックスへの評判には地域差と世代差が見られます。地元財界や観光業界からは「インバウンド拡大の決定打」「関西再生のラストチャンス」と歓迎される半面、一部市民団体や住民からはギャンブル等依存症への不安や治安悪化、青少年への影響を懸念する声が根強く残っています。これに対しオリックスとMGMは、顔認証システムによる入場制限や依存症対策拠点の設置など、世界最高水準のレギュレーションを整える方針を強調し続けています。