サンリオの長い歴史において、店頭やメディアからキャラクターが姿を消すルートには、大きく分けて4つの構造的要因が存在します。ネット上では「人気が落ちたから切り捨てられた」「黒歴史として闇に葬られた」と一括りに語られがちですが、企業としての意思決定プロセスはより多層的です。
第1の要因は、「市場トレンドの変遷とグッズ展開の採算ライン」です。サンリオのビジネスモデルは、自社直営店での物販とライセンシー企業への版権許諾が二大支柱となっています。新学期需要やギフト需要に応えるため、毎年新たなデザインや新キャラクターが投入されますが、限られた店頭什器の面積を奪い合う中で、回転率が落ちたキャラクターのサンリオ グッズ 販売終了が決定されます。これはエンタメ業界における一般的なプロダクトライフサイクルといえます。
第2の要因は、「他社知的財産権との衝突およびライセンス契約の終了」です。サンリオ社外のクリエイターや企業と共同開発したIP、あるいは実在の乗り物や実在人物をモチーフにしたキャラクターは、契約満了や権利関係の変更によって展開終了を余儀なくされます。男児向けとして長年愛された新幹線モチーフのシリーズなどが代表例です。
第3の要因は、「社会的価値観のアップデートとコンプライアンス上の判断」です。昭和から平成初期にかけて許容されていたデフォルメ表現やキャラクター設定が、時代の変化とともにステレオタイプや配慮に欠ける表現と受け取られるリスクが生じた場合、企業はブランドイメージ防衛のために迅速な露出停止やデザイン改訂を行います。
第4の要因は、「戦略的休眠とブランディングの再定義」です。あえて供給を絞ることで希少価値を高め、節目の周年(アニバーサリー)やリバイバルブームのタイミングで再点火させるマーケティング戦略が機能しています。表舞台から消えたように見えても、サンリオの管理下で大切に「保管」されているケースが数多く見受けられます。