文化庁による登録記念物(名勝地関係)への登録は、この地が持つ芸術的・歴史的価値の明確な証である。専門家たちが特に絶賛するのは、数寄屋造りの繊細な意匠と、盛岡の自然を巧みに取り込んだ回遊式庭園の見事な融合だ。
建築・造園業に携わるプロフェッショナルが唸るマニアックな見どころも満載だ。例えば、庭園に使われている巨石の配置や、池に注ぐ水のせせらぎの音を計算し尽くした傾斜構造。さらに、日本庭園・伝統建築の真髄を感じさせる屋根の勾配や廊下の軋み加工に至るまで、細部へのこだわりには一切の妥協がない。ただ通り過ぎるだけでは気づかない隠れた穴場スポットとして、庭園の奥にひっそりと置かれた石灯籠の影や、板の間から見上げる欄間の彫刻にも注目してほしい。