利用者が最も神経をとがらせるのが、敦賀駅における乗り換えの導線である。敦賀駅の新幹線ホームは、将来の大阪方面延伸を見据えた高架構造となっており、地上約21メートルの高さ(ビル約7階相当の3階フロア)に位置する。対する特急「しらさぎ」「サンダーバード」が発着する在来線特急ホームは、地上1階に新設された専用ホームである。
JR西日本が設定する標準乗り換え時間は8分〜11分程度。移動の流れは以下の通り極めてシステマチックに整備されている。
- ステップ1(降車):3階の新幹線ホームに到着後、階段、エスカレーター、エレベーターで2階の乗換コンコースへ下る。
- ステップ2(改札通過):2階に設置された全19通路の巨大な「新幹線・在来線乗換改札口」に切符を2枚重ねて通す(または交通系IC・チケットレス画面をタッチ)。
- ステップ3(乗車):改札通過後、案内表示に従って1階の特急専用ホームへ下り、特急「しらさぎ」に乗り込む。
現場取材やSNS上の口コミ検証から見えてくるのは、「健脚なビジネス客単身であれば5分前後で乗り換え可能だが、油断は禁物」という実態だ。大型キャリーケースを抱えたインバウンド観光客やベビーカーを押すファミリー層がエレベーターに集中した場合、エレベーター待ちの待機列が発生し、8分の接続時間は瞬く間に消費される。万が一大雪や強風で湖西線・北陸線ダイヤが乱れた場合、接続待ちによる遅延の連鎖も日常的に発生している。初めて利用する旅行者は、時刻表上で乗り換え時間に15分以上の余裕がある便を選択するのが賢明である。