日本人俳優が海外の大作に挑む道筋を決定的に切り開いたのは、間違いなく渡辺謙の功績だ。ワーナー・ブラザースが手がけた大作映画『ラスト サムライ』での圧巻の演技は、アカデミー賞助演男優賞ノミネートという形で世界に衝撃を与えた。武士の誇りと哀愁を漂わせたその眼光は、ハリウッド映画界にその名を深く刻みつけるのに十分だった。
さらに、クリストファー・ノーラン監督の名作『インセプション』での暗躍する実業家役など、彼の存在感は作品を重ねるごとに凄みを増していった。世界的なブロックバスター作品において、単なるアジアンキャストの枠を超え、物語の根幹を担う重鎮として君臨し続けた事実は、今もなお高く評価されている。