時給アップは給与明細にダイレクトに反映されますが、手放しで喜べない問題も潜んでいます。手取り額の変化と、いわゆる「年収の壁」による就業調整問題です。
例えば、時給が1,000円から1,100円に100円上がった場合、週20時間勤務(月80時間)の方なら月収は8,000円、年間で約9万6,000円の増収となります。非課税枠内であればそのまま手取りアップにつながり、生活防衛の強い味方になります。
しかし、年収が一定水準を超えると社会保険料の自己負担が発生し、一時的に手取りが減ってしまう「106万円・130万円の壁」のハードルは依然として立ちはだかります。時給が上がった結果、壁を超えないように労働時間を短縮する「働き控え」が現場で多発しており、人手不足に悩む店舗や企業にとっては深刻なジレンマとなっています。