全国のバス事業者へ取材を進めると、最も切実な問題として浮上したのが「度重なる納車スケジュールの遅延」だ。契約締結から数ヶ月が経過しても車両が納入されず、路線運行計画の変更を余儀なくされた事業者は少なくない。中国などの提携工場で製造した車体を日本仕様へローカライズするプロセスにおいて、部品調達の滞りや品質適合検査の難航が日常化している実態が見えてくる。
さらに現場を混乱させているのが、経済産業省が主導するCEV補助金プラットフォームとの兼ね合いだ。補助金の申請と交付決定には厳密な期日が設定されており、車両登録が遅延すれば事業計画そのものが水泡に帰す危険を孕む。国土交通省による厳格な保安基準適合審査との板挟みになり、現場担当者が納車期限に追われて疲弊していく構図が常態化している。