『美味しんぼ』の物語において、栗田ゆう子は当初、伝統的な「職場のマスコット」的ポジションとして描かれていた。しかし、ストーリーが進むにつれて見せる彼女の多面的な魅力こそが、読者を惹きつけてやまない理由だ。酒席で見せるほろ酔い加減の赤い頬や、夏のビーチエピソードで披露された健康的な水着姿、そして京都の老舗料亭で魅せた凛とした着物姿。彼女の立ち振る舞いには、どこか可憐さと洗練された艶やかさが同居していた。
特にファンから高く評価されているのが、山岡の毒舌や不愛想な態度に対してみせる表情の変化だ。困り顔から一転して見せる弾けるような笑顔や、時に見せる毅然とした眼差し。こうした感情の機微が、作中での彼女の存在感を特別なものにしていた。料理の真髄を味わった瞬間に見せる官能的とも言える豊かな表情描写は、当時から多くの読者の視線を釘付けにしてきた。