深夜零時、時報とともに始まる静かな対話。NHKラジオ第1放送とNHK-FMのサイマル放送を通じて全国津々浦々へ届けられる音声は、夜勤で働く人々、眠れぬ夜を過ごす高齢者、受験勉強に励む若者の孤独を等しく包み込んできた。
だが、音声は流れて消える。だからこそ、NHKサービスセンターやNHK出版が手がける誌面メディアが決定的な意味を持つ。放送で感動した「明日へのことば」や「こころの時代」の講話を、活字として手元に残し、何度でも読み返す。電波という目に見えない波動を、紙という確かな物質へと着地させる編集作業の丁寧さが、誌面の隅々から立ち上がってくる。