街で見かける警察車両は、主に所属する部署(本部各部)によって任務が三権分立のように分担されています。とりわけ混同されやすいのが、自動車警ら隊、交通機動隊(交機)、そして機動捜査隊(機捜)の3部隊です。
まず自動車警ら隊の仕事内容は、都道府県警察本部の「地域部」に属し、管轄区域の枠を越えて広域パトロールを展開することです。いわば「最高機動力を持つ動く交番」であり、110番通報が入れば現場へ誰よりも早く急行する初動警察活動(初動対応)を受け持ちます。しかし、それ以上に重要なのが「自発的なパトロールによる犯罪の未然防止と職務質問による検挙」です。武器や薬物の所持、盗難車両、指名手配犯の発見など、あらゆる刑事事犯を日常の警戒から掘り起こすスペシャリスト集団といえます。
対して、交通機動隊は「交通部」に所属し、任務の主軸はあくまで交通事故防止と悪質な交通違反の取締りです。白バイ隊員が所属していることでも知られ、パトカーも速度違反の追尾や交差点での違反捕捉に特化した運用が行われます。また、機動捜査隊は「刑事部」の執行隊であり、原則として白黒パトカーではなく覆面パトカー(一般車に見える捜査用車両)で私服捜査員が2人1組で密かに街を徘徊し、強盗や殺人、空き巣などの刑事事件発生時に真っ先に現場へ突入する部隊です。