ランドマークである風林会館の周辺から、若者や外国人観光客、さらには立ちんぼ問題で揺れた大久保公園周辺に至るまで、街の地殻変動は止まらない。しかし、きらびやかな大型商業施設が建設される足元で、不動産業界は根深い問題に頭を抱えている。
所有権が幾重にも枝分かれした複雑な権利関係、登記簿に名を連ねるペーパーカンパニー、そして過去のいわくつきの歴史。これらが足枷となり、再開発の手が届かない「真空地帯」が局所的に取り残されている。手放したくても手放せないオーナーと、格安でアングラな拠点を求める需要が合致する限り、この特異な生態系は維持され続ける。