この伝統技法を語る上で欠かせない歴史的偉人が織田信長だ。戦国時代、金華山の山頂にそびえる岐阜城を拠点として天下統一を目指した信長は、訪れた武将や公家を歓待するために鵜飼を「魅せる宴」へと進化させた。単なる漁法だった鵜飼にエンターテインメント性と格式をもたらした先駆者と言える。
夜空を見上げれば、かつて信長が天下を見下ろした岐阜城のシルエットが月明かりに浮かび上がる。城下に広がる漆黒の川面で篝火が爆ぜる音を聞きながら、かつての英雄たちと同じ景色を眺める時間は、他では決して味わえない贅沢なひとときだ。