こうした歴史的発見や価値の発信拠点となっているのが、山形県に位置する米沢市上杉博物館だ。
現在、歴史文化財産業の領域では、単に古文書や工芸品をガラスケースに並べる展示から一歩進んだ革新が起きている。米沢市上杉博物館では、謙信ゆかりの文化財とともに、高精細3Dスキャンによる馬上杯の構造解析データを公開。学術的探求と観光資源の見事な融合を果たしている。デジタル技術で漆の質感や馬上での持ちやすさに配慮された重心設計まで可視化する取り組みは、国内の歴史ファンのみならず海外からの観光客も魅了し、地域経済に新たな風を吹き込んでいる。