ネット上に一度放たれた情報は消えない。しかし、それが「アート」として再定義され、新たな世代に消費されるとなれば話は別だ。2015年、元少年Aが突如として開設したウェブサイトに掲載された数々のイラストは、そのグロテスクな作風と事件の背景から強い批判を浴びた。それから10年以上が経ち、当時の騒動をリアルタイムで知らないZ世代やそれ以降の若者たちが、TikTokやX(旧Twitter)でこれらの画像を「ダークエステティック(闇の美学)」として再発見している。
かつての恐怖の記憶は薄れ、記号化された刺激だけが一人歩きする。この消費のされ方こそが、2026年のネット空間が抱える最も不気味な側面かもしれない。