根津神社のつつじ苑が他の追随を許さない最大の理由は、乙女稲荷神社へと連なる朱色の千本鳥居と、約100種3000株の花々が織りなす圧倒的な空間構成にある。丘の傾斜に沿ってトンネルのように連なる朱塗りの鳥居。そのすぐ脇から競い合うように咲きこぼれるつつじのコントラストは、息をのむほどにドラマチックだ。
境内随一のビュースポットは、鳥居の列を中腹から見下ろす高台の小道である。近年はInstagramなどのSNSでもこのアングルからの写真が話題を集めており、朱色の幾何学的なラインと有機的な花の絨毯が交錯する構図は、国内外の写真愛好家を惹きつけてやまない。黄色い花をつける珍しい「キレンゲツツジ」や、花弁が細く裂けた風雅な「ハナグルマ」など、丹念に探せば希少な品種との出会いも待っている。