日本の茶器文化を牽引してきた三大産地では、今の暮らしに美しく調和するアップデートが加速しています。長崎県発祥の波佐見焼のおしゃれな急須は、透き通るような白磁とモダンな北欧風パターン、あるいはマットでニュアンスのある単色釉薬が魅力です。和洋問わずどんなテーブルセッティングにも溶け込むため、日常使いのファースト急須として絶大な人気を誇ります。
お茶本来の風味をとことん味わいたい愛好家から選ばれ続けているのが、愛知県の常滑焼のモダンな急須です。酸化鉄を豊富に含む朱泥(しゅでい)の土が茶の渋みを吸着し、まろやかな旨味を引き出します。従来の素朴なイメージを覆すフラットな蓋やミニマルなハンドルを備えた意匠が、若い世代からも高く評価されています。
一方、実用性重視のユーザーから熱い支持を集めるのが三重県の萬古焼の洗いやすい急須です。耐熱性に優れた紫泥素材を用いながら、内部に段差が少なく、茶殻を水流だけでさっと洗い流せるフラット構造のモデルが充実しています。陶器と磁器それぞれの持ち味(土の温もりと保温性を持つ陶器、つるりと清潔感があり色移りしない磁器)を理解して選ぶことで、日々のティータイムが格段に豊かになります。