コロナ禍において急拡大したサイゼリヤのテイクアウト事業ですが、現在はメニュー構成が大きく整理されています。ファンに最も大きな衝撃を与えた「ミラノ風ドリア」や各種パスタのテイクアウト終了について、現場オペレーションと経営戦略の両面から理由を紐解きます。
最大の理由は、店内飲食の回復に伴う厨房オペレーションの負荷軽減です。サイゼリヤの強みは極限まで無駄を削ぎ落とした効率的な厨房設計にありますが、オーブンで焼き上げるドリア類や茹で上げパスタをテイクアウト用に並行調理することは、ピーク時の店内回転率を著しく低下させる要因となっていました。
さらに、容器代の原価高騰やテイクアウト時の温度低下による食感・風味の劣化など、品質維持の観点も大きな障壁となりました。サイゼリヤは「できたてを店内で食べてもらう」という原点回帰を選び、持ち帰り対象を焼き上がりの劣化が少ないピザや、調理負荷の低い一部サイドメニュー、そして家庭で仕上げる冷凍食品へとシフトさせたのです。