映画の幕開けとともにリスナーの耳を捉えて離さないのが、[Alexandros]が歌う主題歌「閃光」です。YouTubeの公式ミュージックビデオが公開直後から爆発的な反響を呼び、バンドの代表曲「ワタリドリ」(累計再生数1億9千万回超)に迫る勢いで幅広い層に浸透した背景には、妥協なき制作プロセスがありました。
フロントマンの川上洋平氏は制作当時のインタビューにおいて、オファーを受けた際に富野由悠季監督による原作小説を徹底的に読み込み、主人公ハサウェイ・ノアが背負う逃れられない運命と、若者特有の焦燥感や覚悟をサウンドに落とし込んだと明かしています。単なるタイアップの枠を超え、物語の血肉を音へと変換する作業が行われたのです。
歌詞の冒頭に置かれた「Blinding lights are fading...」というフレーズから、楽曲は一気に英語詞と日本語詞がスピーディーに交錯する展開を見せます。ファンや批評家の間で話題を呼んだガンダム「閃光」の歌詞の意味を深く紐解くと、そこには組織のリーダー「マフティー・ナビーユ・エリン」としてテロリズムに身を投じるハサウェイの内なる叫びが刻まれています。
「鳴らない言葉をもう一度描いて」「誰にも奪えない」といった力強いフレーズの裏には、理想と現実の狭間で引き裂かれそうになりながらも、自らの意志で引き金を引く青年の悲壮な決意が滲み出ています。この痛切なコントラストこそが、聴く者の胸を強く締め付ける理由です。世界配給を見据えて制作された「閃光 (English ver.)」の配信やTeddyLoidによるRemixなど、多彩なバージョン展開が施されたことも、国内外での楽曲評価を決定づけました。