公式ファンブック『鬼殺隊見聞録・弐』の公式記録によると、半天狗は人間時代から極めて悪質な虚言癖と盗癖を併せ持った犯罪者でした。彼の特異な点は、その場その場の保身や利益のために名前、年齢、生まれ故郷を偽り続けた結果、「自分自身の本当の名前や年齢、出身地すら分からなくなってしまった」という底知れぬ欺瞞にあります。
若い頃から各地を転々としては盗みや悪事を働き、追及を受けるたびに新しい偽名を名乗って逃げ延びる生活を送っていました。自分を大きく見せるための大嘘を日常的につき、都合が悪くなると即座に被害者の仮面をかぶる精神構造は、すでに人間の頃から完成されていたのです。
さらに狡猾だったのが、「盲目の弱者」を装っていた点です。目が見えないふりをして周囲の同情や施しを誘い、警戒を解いた人々の隙を突いて金品を盗み取る手口を常套手段としていました。弱者の立場を自ら偽装して強者から搾取するという行為は、後年の血鬼術や戦闘スタイルにも色濃く反映されています。