ソーシャルメディアやネット上の知恵袋、コミュニティ掲示板には、連日「急にスマホから音が出なくなった」という悲鳴が投稿されている。その大半に共通するのは、「直前まで普通に使えていた」という証言だ。
ネット上の投稿事例を分析すると、「YouTubeを見ようとしたら無音で、イヤホンを挿したら聴こえた」「アラームが鳴らず寝坊したのに、電話をかけたら相手の声は聞こえる」といった、部分的な不具合に対する戸惑いが目立つ。こうした声に対し、ネット上では「スピーカーの水没だ」「基板がショートしている」といった根拠の乏しい不安を煽る書き込みが散見されるが、現場の技術者の見方は冷徹だ。
大手通信キャリアのショップスタッフはこう指摘する。「ネット上の情報を鵜呑みにして、端子に針金を入れてホコリを取ろうとし、端子ピンを曲げて完全にショートさせてしまうお客様が後を絶ちません。また、防水スマホだからと濡れたまま放置し、端子内の水分検知セーフティが働いて音声出力がロックされているケースも多発しています」。
さらにスマホ最新不具合情報を追跡すると、OSの大型アップデート直後にオーディオを制御するシステムプロセス(オーディオデーモン)がバックグラウンドでクラッシュし、画面上は通常稼働していながら音だけがフリーズする事象が報告されている。これらはハードウェアの寿命ではなく、単なるソフトウェアの一時的な競合である。