東京・西麻布。流行の先端が目まぐるしく入れ替わるこの街で、三十年以上にわたり絶対的なカリスマ性を放ち続けているのが会員制バー「CASBA」だ。エントランスに案内看板はなく、一見客が偶然たどり着くことはまず不可能と言っていい。
しかし扉を開ければ、そこにはストリートカルチャーの重鎮から海外のトップデザイナー、映画監督、俳優までが等身大の姿で肩を並べる独特の光景が広がっている。誰に対しても媚びず、時には厳しくも温かく接するオーナーの佇まいこそが、妥協を知らないクリエイターたちの心を掴んで離さない最大のアトラクションなのだ。