ハットトリックとは?由来や4得点以上の呼び方・公式ルールを徹底解剖

ハットトリックとは?由来や4得点以上の呼び方・公式ルールを徹底解剖

ハットトリックとは?由来や4得点以上の呼び方・公式ルールを徹底解剖について押さえておきたい 注意点を厳選して解説いたします。

多くのファンが抱く「なぜゴールを決めたのに帽子(ハット)の手品(トリック)と呼ばれるのか」という疑問の真相は、サッカーではなく19世紀半ばのイギリス発祥スポーツ「クリケット」にあります。

歴史的な発端となったのは1858年、イングランドのシェフィールドで行われた試合です。当時の名投手であったハイドマン・ヘンリー・スティーブンソン(H.H. Stephenson)選手が、相手打者3人を連続でアウトにするという、当時のクリケット界では奇跡に近い離れ業を達成しました。この偉業に熱狂したクラブ関係者や観客たちは自発的に資金(カンパ)を集め、スティーブンソン選手にその栄誉を称える記念品として新品の特製帽子(ハット)を贈呈しました。

これ以降、クリケット界では3者連続アウトを奪うことを「ハットトリック」と呼ぶようになり、1860年代から1870年代にかけて英国の新聞メディアを通じて一般名詞化していきました。折しも手品師がシルクハットから鳩やウサギを取り出すマジック(トリック)の鮮烈なイメージとも重なり合い、「まるで手品のように信じられない神業」という比喩的なニュアンスを帯びながら、20世紀初頭に急速に普及していたサッカー競技へと輸入されたのです。

また、サッカー界には「ハットトリックを達成した選手が、その試合で使用された公式試合球(マッチボール)を持ち帰る」という美しい伝統文化が根付いています。この慣習は1960年代のイングランド・プレミアリーグの前身時代から自然発生的に始まったとされています。

試合終了後、主審から手渡されたボールには、チームメイト全員や監督の直筆サインが書き込まれます。これは単なる個人の自己顕示ではなく、「ゴールは自分1人の力ではなく、ラストパスを供給し、守備で身体を張ってくれた仲間全員の汗の結晶である」というチームへの感謝と敬意(リスペクト)を物理的な形として刻み残す儀式として、現在も世界中のトップリーグで脈々と受け継がれています。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。