ユミルが命を落とす直前、調査兵団のハンジ・ゾエらを介して届けられたのが、ヒストリア・レイスへ宛てた一通の手紙でした。検閲を警戒して軍事機密には触れられない制約の中、行間には進撃の巨人 ユミル ヒストリア 関係の深さと、魂の誓いが克明に刻まれていました。
ユミルが最も伝えたかった手紙の意味は、「クリスタ・レンズ」という他人に都合の良い偽りの聖女を脱ぎ捨て、「ヒストリア」として胸を張って生き抜いてほしいという魂の願いです。自分と同じく「生まれながらに疎まれ、生きていること自体を否定された」境遇を持つヒストリアに対し、ユミルは自らの命を賭して自己肯定の道を示しました。
そして手紙の結びには、ユミルらしい皮肉交じりの本音が綴られていました。「唯一の心残りはお前と結婚できなかったことだ」。過酷極まりない世界の理不尽に抗い続けたユミルが、最期に残した飾らない愛の告白です。ヒストリアが手紙に触れた瞬間に流れ込んだ記憶の残滓とともに、二人の不可逆な別離は読者の涙を誘いました。