なぜ、地方の一角にある産直市場がこれほどまでに人々を惹きつけるのか。その背景には、全国有数の果樹地帯である和歌山県北部の地理的優位性と、JA紀の里が長年かけて構築した「超鮮度ダイレクトロジスティクス」があります。
一般の卸売市場を経由する青果流通では、収穫から店頭に並ぶまでに2〜3日を要し、果実の追熟期間を考慮して完熟手前で収穫されるのが常識です。しかし、めっけもん広場では地元生産者がその日の未明から早朝にかけて収穫した果実を、自ら値付けして直接売り場へ持ち込みます。木の上で限界まで糖度を蓄えた「樹上完熟」の果実が、収穫後わずか数時間で買い物カゴへと収まる――この鮮度の圧倒的な絶対値こそが、リピーターを生み出し続ける最大の源泉です。
売り場面積は約1,600平方メートルに及び、登録生産者数は千数百名規模。多品種小ロットの生産物も余すところなく並ぶため、スーパーの流通規格から外れた規格外品(いわゆる「ハネモノ」や加工用)が、驚くべき奉仕価格で山積みされます。「めっけもん(掘り出し物)」という屋号が示す通り、高品質なブランド果実から家庭用の大箱まで、多様な消費者ニーズを確実に満たす商品構成が確立されています。