住宅設備調査や給湯器修理業者の現場データによると、エコキュートの不具合相談で上位を占めるのが「お風呂のお湯に黒い・茶色いカスが混じる」「お湯の出が悪くなった」「エラーコードが頻発する」というトラブルです。これらの多くは、エコキュート水抜きしないとどうなるかというリスクを知らず、数年間放置した結果引き起こされています。
水道水には微量のカルシウム、マグネシウム、シリカ、微細な砂利、配管由来のサビが含まれています。エコキュートはヒートポンプで沸かした高温のお湯を貯湯タンク上部に蓄え、下部から給水する構造上、比重の重い不純物がタンクの底にエコキュート沈殿物汚れとして徐々に蓄積していきます。
この堆積物を長期間放置すると、以下の深刻なリスクが発生します。
- 衛生環境の悪化:入浴時や洗面時に濁ったお湯や異臭が発生し、皮膚トラブルや不快感の原因になる。
- 循環ポンプ・配管の閉塞:沈殿物が風呂循環ラインや熱交換器に吸い込まれ、フィルター目詰まりや循環不良エラーを誘発する。
- タンク底部の腐食・水漏れ:堆積したスケール(水垢成分)がステンレス鋼の不動態被膜を傷め、局所的な腐食(孔食)を引き起こして水漏れに至る。
- 給湯効率の低下による電気代増:熱交換効率が落ち、設定温度まで沸き上げるための消費電力が増加する。