「プラチナやゴールドなら変質しないから安心」という認識には、思わぬ落とし穴が存在します。指輪そのものが錆びなくても、指とリングの隙間に蓄積する汚れが深刻な問題を引き起こすためです。
手洗いや料理、入浴の際にリングの裏側に入り込んだ水分や石鹸カス、皮脂は、密閉された環境で雑菌やカビ(真菌)の温床になります。これが原因で皮膚が赤くかぶれたり、悪臭が発生したりする事例は皮膚科の臨床現場でも頻繁に確認されています。「急に金属アレルギーになった」と受診した患者が、実はリング裏の汚れによる接触性皮膚炎だったというケースも珍しくありません。
また、耐久性の高いPt900やPt950のプラチナであっても、金属としては比較的しなやかな性質を持っています。電車のつり革を強く握る、重い荷物を運ぶ、自転車のブレーキを強く握るといった日常の動作でも、一点に強い荷重がかかると指輪は容易に楕円形へ変形します。変形したリングは指を圧迫し、抜けなくなる危険性を一気に高めます。