天神の老舗「庵道珈琲」が守る極上ネルドリップと自家焙煎の真実

天神の老舗「庵道珈琲」が守る極上ネルドリップと自家焙煎の真実

天神の老舗「庵道珈琲」が守る極上ネルドリップと自家焙煎の真実の注目されている理由をコンパクトにまとめました。全体像を一目で把握できます。

庵道珈琲のカウンターに座ったら、ぜひマスターの指先に注目してほしい。自家焙煎珈琲の真価を引き出すために採用されているのは、熟練の手技を要するネルドリップ抽出だ。ペーパーフィルターとは異なり、布の繊維が余分な微粉をキャッチしつつ、豆に含まれる良質な油分(コーヒーオイル)を余すことなく液体へと移していく。

細口のドリップポットから注がれる湯は、まるで細い糸のようだ。粉の中央に置かれた一滴がゆっくりと炭酸ガスを放ち、分厚い泡のドームを形成する。マスターは豆の状態、その日の気温や湿度に合わせて注湯のスピードをミリ単位でコントロールしていく。時間をかけて抽出された液体は、漆黒の輝きを放ちながらカップへと注がれる。舌の上で転がるベルベットのような滑らかさと、喉を通った後に長く続く甘い余韻。それは、機械抽出では絶対に再現できない職人の身体感覚の結晶だ。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。