この歴史的防衛戦の最前線に立つ井阪隆一社長の動向は、国内外のメディアや機関投資家からかつてない厳しい視線を集めています。井阪氏はセブン-イレブン・ジャパンのトップとして「金の食パン」などプライベートブランドの黄金期を築いた実績を持ちますが、ホールディングス社長就任以降は百貨店(旧そごう・西武)の売却難航や、長年赤字に苦しんできた総合スーパー事業の処遇を巡って批判を浴びてきました。
そうした中で発表されたのが、祖業であるイトーヨーカ堂の売却・切り離しの真相に直結する中間持株会社「ヨーク・ホールディングス」の設立です。公式発表およびセブン&アイ構造改革の最新ニュースによると、セブン&アイはグループを「コンビニ専業」へと純化させる方針を鮮明にしました。
現在見直されているセブン&アイ傘下企業一覧の構造改革内容は以下の通りです:
- 国内コンビニエンスストア事業:株式会社セブン-イレブン・ジャパンを中心に、グループの中核利益エンジンとして単独集中。
- 海外コンビニエンスストア事業:米国7-Eleven, Inc.を軸に、商品供給体制(フレッシュフード強化)のテコ入れと不採算店閉鎖を加速。
- 中間持株会社(ヨーク・ホールディングス)へ集約・順次売却:
- 株式会社イトーヨーカ堂(総合スーパー)
- 株式会社ヨークベニマル(食品スーパー※一部再編)
- 株式会社セブン&アイ・フードシステムズ(「デニーズ」等の外食事業)
- 株式会社ロフト(生活雑貨専門店)
- 株式会社赤ちゃん本舗(ベビー・マタニティ用品店)
- 金融関連事業:株式会社セブン銀行は、コンビニ事業との決済親和性を勘案しつつ持分比率の調整を検討。
創業の祖業であるイトーヨーカ堂を切り離す判断は、社内古参層や労働組合からの抵抗が極めて強く、長年タブー視されてきました。しかし、外資からの「買収提案」という実効力のある外的圧力がかかったことで、長年先送りされてきた痛みを伴う事業仕分けが皮肉にも最終局面へ押し流されたのが実情です。