奥野瑛太という名前を日本映画界に鮮烈に刻み込んだ決定打が、2009年に公開された入江悠監督の映画『SR サイタマノラッパー』です。彼が演じた伝説のラッパー「MC MIGHTY(マイティ)」は、地方都市の閉塞感と底知れぬフラストレーションを全身から放ち、単館上映から全国へと波及する爆発的ムーブメントの原動力となりました。
この役で第3回TOHOシネマズ学生映画祭審査員特別賞など高い評価を受け、翌年の続編『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』にも同役で出演。一躍インディーズ映画界の至宝として認知されるようになります。
その後、活動の場は映画にとどまらず地上波ドラマへも拡大。NHK連続テレビ小説(朝ドラ)への出演も果たし、『エール』や『ブギウギ』などで披露した味わい深い演技は、全国の幅広い年齢層にその存在を知らしめました。大河ドラマやサスペンス、骨太な社会派ドラマに至るまで、出演作ごとに異なる陰影を作品に落とし込んでいます。