「本物の龍は、一匹でええ」――この台詞に痺れなかったファンはいないだろう。郷田龍司という男は、単なる「倒すべき敵」ではない。桐生一馬という絶対的な主人公に対して、対等な重みを持って立ち塞がった唯一無二のライバルだ。彼の放つ圧倒的なカリスマ性と、どこか哀愁を帯びた生き様が、物語の緊張感を極限まで高めている。
近年のゲームに見られる、複雑な伏線や動機の多様化も面白い。しかし、本作が提示した「男のプライドをかけた正面衝突」という極めてシンプルな構図は、かえって新鮮に映る。この愚直なまでの熱さが、令和の時代になっても色褪せない理由なのだ。