「ロボットになりたくない」――幼少期の素朴な叫びは、瞬く間に日本中の大人たちを巻き込む大論争へと発展した。当時は単なる我儘や親の傀儡と冷ややかな目で見られることも少なくなかった。だが、文部科学省が発表する不登校児童・生徒数のデータが示す通り、既存の学校システムに対する疑問符は年々大きくなっている。ゆたぼんの投じた波紋は、図らずも日本の不登校・教育問題の深層をあぶり出す形となった。
関係者のひとりは「彼は教室の空気に縛られることを本能的に拒絶していただけだ」と語る。高認試験の合格を経て自力で知識を吸収し始めた歩みは、固定観念にとらわれない教育の選択肢を示す実例となった。