世間の多くが抱く「キャバクラへ行っただけで、なぜ大関が丸1年も出場停止になったのか」という疑問。この答えの核心は、ガイドライン違反そのもの以上に「コンプライアンス委員会に対する当初の虚偽弁明」にありました。
第一報が出た直後、日本相撲協会の聞き取り調査に対して朝乃山は当初、事実関係を否定し「行っていない」と証言しました。しかし、動かぬ証拠を突きつけられると一転して事実を認めざるを得なくなり、これが協会幹部やファンに対する「背信行為」と受け止められました。
日本相撲協会の臨時理事会は2021年6月11日、朝乃山に対して以下の処分を決定・通達しました。
・本場所の出場停止6場所(2021年7月の名古屋場所から2022年5月の夏場所まで)
・報酬減額50%を6カ月間
・師匠である高砂親方(元関脇・朝赤龍)に対しても報酬減額処分
同時期に同様の外出制限違反を犯した他の力士たちの処分が「3場所出場停止」程度であったのに対し、朝乃山に「6場所」という実質1年間の出場停止が科された理由は、大関という地位の重責、そして協会の調査に対して虚偽の証言を行って隠蔽を図ろうとした点にあります。この決定的な悪手こそが、彼をどん底へ突き落とす最大の引き金となりました。