近年のビジネスクラスは進化が著しく、スライドドア付きの完全個室やフルフラットシートが一般的になりました。そのため「ビジネスクラスで十分ではないか」という声も聞かれますが、実際のビジネスクラスとの違いは、機内空間の広さ以上に「地上サービスの格差」と「提供される自由度」にあります。
その象徴が、搭乗前に利用できる国際線ファーストクラスラウンジです。ビジネスクラスラウンジが大型ビュッフェ形式であるのに対し、ファーストクラスラウンジでは専任シェフが注文を受けてから調理する本格的なアラカルトダイニングが用意されます。
羽田空港や成田空港におけるJALの「JALファーストクラスラウンジ」では、目の前で職人が握る寿司や上質な和牛料理が振る舞われ、ANAの「ANA SUITE LOUNGE」では「DINING h」によるコース仕立ての夜間限定レストランサービスが提供されます。海外に目を向ければ、エミレーツ航空のドバイ国際空港ファーストクラスラウンジのように、ターミナルのワンフロア丸ごとがラウンジとなっており、ラウンジ内から直接機内へボーディングできる専用ゲートまで完備されています。
また、機内サービスにおける最大の差別化は「食事の完全オンデマンド提供」です。ビジネスクラスでは決められた巡航スケジュールに沿って一斉に食事が配膳されることが多いのに対し、ファーストクラスでは「離陸直後は睡眠をとり、到着の2時間前にフルコースを食べる」「深夜に好みの軽食とシャンパンを合わせる」といったリクエストが、乗客の都合に合わせて24時間いつでも叶えられます。