従来、オクラの下処理といえば「塩を振ってまな板の上で転がす板ずり」と「熱湯での茹で上げ」が定番の手順とされてきました。しかし、調理科学的な視点と現代のタイムパフォーマンスを考慮すると、電子レンジを活用した下処理が極めて合理的です。
オクラに含まれる水溶性食物繊維のペクチンやビタミンC、葉酸は、長時間の茹で加熱によって湯の中に約20〜30%溶出してしまう性質があります。栄養を逃さず、かつ歯ごたえを理想的な状態に仕上げるための電子レンジ加熱手順は以下の通りです。
- ガクの処理:ヘタの先端をわずかに切り落とし、ガクのまわりを鉛筆を削るようにくるりと一周薄くむく。
- 水洗いと加熱:オクラを水洗いして軽く水気を残したまま耐熱皿に並べ、ラップをふんわりかける。
- 加熱時間:4〜5本(約50g)の場合、600Wで40〜50秒(500Wなら約1分)加熱する。
- 色止めとカット:加熱後すぐに冷水または氷水に数秒落として色止めをし、水気をしっかり拭き取ってから小口切りまたは乱切りにする。
ネット上では「生のままでも食べられるのか」という疑問も見られますが、レンジで軽く熱を通すことで青臭さが抜け、特有のネバネバ成分が活性化して口当たりが格段になめらかになります。