リリースから時間が経過してもなお、幼稚園・保育園から小中学校の運動会ダンス・振り付け、そして職場の宴会やカラオケで選ばれ続ける現象には、明確な心理学的・音楽的根拠があります。
教育現場において運動会ダンスに採用される最大の理由は、「身体の同調性(シンクロニー)」の生み出しやすさにあります。表拍を強調したストレートなビートと、「やってみよう」というシンプルな掛け声は、幼児や児童が迷わず手足を大きく動かすアフォーダンス(行動誘導)を備えています。ポンポンを使ったマスゲームや隊形移動とも極めて親和性が高い構造です。
さらに、カラオケにおける難易度の絶妙さも挙げられます。KENTA(Vo/Ba)のハイトーンボイスは聴感上のキーが高く感じられますが、主旋律の音域は1オクターブ強に収まっており、極端な高低差がありません。サビで全員がユニゾンや合いの手で叫べる構造になっているため、音程の正確さを気にせず場の一体感を演出できます。
心理学的には、歌詞全体が「自己効力感(Self-Efficacy:自分ならできるという感覚)」をダイレクトに刺激する構成になっています。「失敗も思い出」「倒れるなら前向きに」というフレーズは、心理的プレッシャーを抱えやすい現代人の防衛反応を解きほぐすカタルシスをもたらします。