簡易トイレの心臓部とも言えるのが、水分の固化を担う「非常用凝固剤(吸水ポリマー)」だ。この粉末の質と量が、災害現場での死活問題となる。
実験室で行った吸水テストでは、常温の疑似尿400mlに対して100均の凝固剤を投入。わずか15秒から30秒ほどで一気に水分を抱え込み、容器を傾けても一切こぼれない固さまで凝固した。吸水性能自体は、防災用品専門店で売られている1個あたり300〜500円の高級品と比較しても大差がないレベルだ。
ただし、課題が浮き彫りになったのは「長時間の防臭性」だ。凝固剤自体に強烈な消臭成分が含まれていない安価なモデルの場合、固まった直後は無臭でも、半日以上放置すると徐々にアンモニア臭が漏れ出すケースが見られた。被災時にゴミ収集が数日間ストップする状況を考慮すると、固めるだけでなく「二重に密閉する防臭袋」の併用が絶対に欠かせない。