代襲相続の落とし穴とは?孫や甥姪が継ぐ遺産の範囲と相続税の全貌

代襲相続の落とし穴とは?孫や甥姪が継ぐ遺産の範囲と相続税の全貌

代襲相続の落とし穴とは?孫や甥姪が継ぐ遺産の範囲と相続税の全貌について知っておくべき 理由を分かりやすい構成で解説いたします。

法律相談ポータルや知恵袋などで後を絶たないのが、「代襲原因」と「身分変動」にまつわる深刻な誤解です。法的に通用しない思い込みで手続きを進めると、遺産分割協議が無効になるリスクを伴います。

「相続放棄」をした親の子は代襲相続できない

「借金まみれの親が相続放棄をしたから、クリーンな立場の自分が代わりに祖父の遺産を継ぎたい」という相談が多発していますが、これは完全な誤りです。

代襲相続と相続放棄の関係において、民法が認める代襲原因は「被相続人より前の死亡」「廃除(虐待などによる相続権剥奪)」「相続欠格(遺言書の偽造や殺人など)」の3点のみです。相続放棄を行った者は「最初から相続人ではなかった」ものと法的にみなされるため、その子どもに権利が承継される余地はありません。親が自ら権利を手放した以上、代襲相続も一切発生しないのが法理です。

「養子縁組」前に生まれた連れ子は代襲できない

もう一つの見落としがちな落とし穴が、代襲相続と養子縁組が絡む血族関係の成立時期です。

被相続人が子を養子に迎えた場合、その養子に子ども(被相続人から見た義理の孫)がいることがあります。この孫が代襲相続人になれるかどうかは、「養子縁組の日」と「孫の誕生日」の前後関係で180度結論が分かれます。

  • 養子縁組【後】に生まれた孫:養親と養子の間に法的な血族関係が成立した後に生まれているため、被相続人の「直系卑属」となり、代襲相続が可能です。
  • 養子縁組【前】に生まれた孫(連れ子など):養親と連れ子の間には血族関係が生じないため、被相続人の直系卑属には該当せず、代襲相続権は発生しません(最高裁判決・昭和32年10月4日)。

戸籍謄本の記載日を綿密に照合しなければ、相続権を持たない親族を協議に参加させてしまったり、逆に正当な権利者を排除して協議が無効になったりする事態に直結します。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。