映画『それだけが、僕の世界』でパク・ジョンミンが演じたのは、サヴァン症候群を持ち、独学で天才的なピアノの才能を開花させた青年ジンテだ。驚くべきことに、撮影開始当時、彼はピアノをまったく弾けなかった。楽譜を読むことすらおぼつかない状態からのスタートだったという。
代役の鍵盤奏者を立てる選択肢もあった。しかし、彼はそれを拒否した。監督やスタッフの想像をはるかに超える決意で、毎日3〜4時間に及ぶ猛練習を半年間、一日も欠かさず継続。鍵盤の上に指を走らせる手のクローズアップショットを含め、劇中の全演奏シーンを吹き替えなしで自ら演じきったのだ。制作現場のスタッフが「彼の指先から血が滲むのを見た」と語るほど、その取り組みは鬼気迫るものだった。