お腹のチクチクは帯状疱疹?内臓疾患との違いと72時間の鉄則

お腹のチクチクは帯状疱疹?内臓疾患との違いと72時間の鉄則

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帯状疱疹の真の恐怖は、皮膚症状そのものではなく、皮膚が治癒した後に何カ月も、時には数年間にわたって激痛が残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」にあります。50歳以上で発症した人の約2割がこの後遺症に移行するとされ、衣服が触れるだけで痛むため日常生活が破綻するケースも珍しくありません。

帯状疱疹後神経痛の予防法として現代医学が導き出している絶対の解は、以下の3点に集約されます。

  • 発疹出現から72時間以内の抗ウイルス薬投与:ウイルスの絶対数を叩き、神経線維の不可逆的な変性を防ぐ。
  • 痛みを我慢せず早期にペインクリニック的処置を併用:初期の激痛を放置すると中枢神経が痛みを記憶(感作)してしまうため、神経障害性疼痛治療薬を早期から導入する。
  • 50歳以上のワクチン接種:発症リスクそのものを大幅に引き下げ、重症化を予防するシングリックスなどの帯状疱疹ワクチンを活用する。

根本的なトリガーとなるのは、帯状疱疹ストレス免疫力低下の連鎖です。仕事や人間関係の過緊張によって自律神経の交感神経が優位になり続けると、体内のリンパ球機能が抑制され、神経節に閉じ込められていたウイルスが息を吹き返します。お腹の痛みは、限界に達した肉体が発している「即座に休養を取れ」という生体アラートなのです。

【受診基準】様子を見てよい人・今すぐ救急外来や皮膚科へ行くべき人の境目

【今すぐ受診すべき状態】
・お腹の「左右どちらか片側」にチクチク、ピリピリした痛みがある
・衣服が擦れるだけで皮膚表面に異常な痛みや不快感を覚える
・皮膚に赤い点々や小さな水ぶくれが帯状に出始めている
・痛みのあまり夜間に目が覚める、または腹部膨満感でガスが出ない

【慎重に内科受診を検討すべき状態】
・お腹全体がまんべんなく激痛で、触ると板のように硬い(腹膜炎の疑い)
・高熱や嘔吐、下血を伴う腹痛である
・姿勢を変えると痛みが激変する(体位による変化が強い内臓痛)

山崎 陸
著者

山崎 陸

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