甲子園の醍醐味は、下馬評を覆す波乱のドラマにある。今年も秋の地区大会で惜敗しノーシードとなった実力校が、トーナメント表の各所に「ノーシードの爆弾」として潜んでいる。
特に注目のカードは、大会3日目の第2試合だ。地区大会防御率0点台を誇るダークホースが、名門校に挑む一戦。冬場の猛練習で急成長を遂げた新鋭校が、序盤で主導権を握れば、甲子園特有のマモノが牙をむく。大本命とされるチームほど、初戦の足元はすくわれやすい。トーナメント表に刻まれた一見地味な対戦カードの中にこそ、歴史に残る名勝負の種が蒔かれているのだ。