清水寺本尊の知られざる闇と光!阿弥陀如来に隠された建立の謎

清水寺本尊の知られざる闇と光!阿弥陀如来に隠された建立の謎

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古都京都の文化財(ユネスコ世界遺産)の中核をなす清水寺では、現在、保存と継承をめぐる新たな試みが加速している。文化庁の主導により、建造物だけでなく、長年非公開とされてきた古文書や仏像の三次元高精細スキャンデータの統合アーカイブ化が進められているのだ。

ミリ単位のレーザー計測によって明らかになったのは、度重なる大火をくぐり抜けてきた木材の継ぎ手技術や、肉眼では判別不可能だった下絵の筆致である。特に注目を集めているのが、堂内の柱に残された中世の巡礼者による落書きや墨書だ。そこには、遠国から数ヶ月をかけて山を登ってきた名もなき旅人の熱烈な息遣いが記録されていた。

単なる「凍れる音楽」としての建築美ではなく、幾世代もの人々の祈りが堆積した有機的な構造体。文化庁のデジタル保全プロジェクトは、形ある木造建築の維持にとどまらず、そこに付着した無形の精神史を丸ごと救い出そうとしている。

小林 直樹
著者

小林 直樹

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