日本語の同音異義語を解きほぐす鍵は、漢字そのものが持つ原義にある。辞書編纂の権威である『広辞苑』や三省堂の各種国語辞典を紐解くと、両者の根本的な差異は一目瞭然だ。「定」という文字は「定める」「決める」を意味し、制度、規則、価格、枠組みなど、これまでに決められていた取り決めそのものを新しく見直す際に用いられる。
一方、「訂」の字源は「ごんべん(言)」に「丁(正しく合わせる)」が組み合わさったものだ。かつて国語審議会が整理し、現在の常用漢字表にも引き継がれている文字体系において、この文字は「言葉や文字の誤りを正す」「文章に手を加えて直す」という明確なニュアンスを宿している。つまり、制度や方針の変更は「改定」、文字や文章の修正・手直しは「改訂」という基本的な住み分けが成立する。