失敗する人には、驚くほど明確な行動パターンがある。それは「決まった曜日に同じ量の水を与える」という機械的なルーティンワークだ。植物は工業製品ではない。気温、湿度、風通しによって吸水スピードは劇的に変化する。
枯らす原因の約8割を占めるのが過剰な親心、すなわち水のやりすぎだ。水やりの黄金比は極めてシンプル。「土の表面が白っぽく乾き、鉢を持ち上げて明らかに軽くなったタイミングで、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと注ぐ」。これに尽きる。受け皿に溜まった水をそのまま放置するのは言語道断。根が呼吸困難に陥り、数日で死に至る。
そしてもうひとつの落とし穴が置き場所だ。「部屋を明るく見せたいから」と、部屋の中央のサイドテーブルや廊下に置いていないだろうか。ウンベラータが求めるのは「人間が本を読める明るさ」ではなく、「光合成をフル稼働できるレース越しの直射日光」である。薄暗い部屋の隅に置かれた株は、生き延びるために自ら葉を落とし、エネルギー消費を抑えようと悲鳴を上げているのだ。