旅行ガイドや地図アプリを眺めていると、「岡本桟橋」と表記されていたり「原岡桟橋」と書かれていたりと、別々の場所が存在するのかと疑問を抱く方も多いはずです。結論から言うと、この2つはまったく同じ桟橋を指しています。
この桟橋が位置するのは千葉県南房総市富浦町原岡の海岸ですが、行政上の正式名称は「岡本桟橋」と登録されています。一方で、地元住民が親しみを込めて呼ぶ「原岡海岸の桟橋」という通称から「原岡桟橋」の呼び名が広く定着しました。現在では観光プロモーションやメディアの報道でも双方が併記されることが多く、どちらの名前で検索しても同じ目的地へたどり着くことができます。
その歴史は古く、大正10年(1921年)にまで遡ります。当時は周辺で盛んだったビワや鮮魚などの物資を小型船から大型船へと積み替えるための漁業用桟橋として建造されました。道路網やトラック輸送が発達したことで物流拠点としての役割は終えましたが、今なお全国的に珍しい木製桟橋の風情を残し、地域のシンボルとして大切に守り続けられています。