ネット上のまとめ記事や掲示板では、往々にして「イケメン=かっこいい」という短絡的な図式で語られがちです。しかし、キャラクタープロデュースの現場や読者心理を深掘りすると、これは完全な誤解であると断言できます。
単なる外見の美麗さは、物語の序盤で読者の目を引くフックにはなり得ても、数千ページ、何十話と続く物語の中でファンを魅了し続ける決定打にはなりません。美形キャラクターであっても、言動に一貫性がなく、逆境で他責に走る描写が続けば、人気投票の順位は急落します。逆に、人外の容貌や無骨な中年男性であっても、己の命を賭して弱者を救い出す瞬間、読者の目には誰よりも輝く「最高のイケメン」として映るのです。
「かっこよさの本質とは、ビジュアルの造形美ではなく、極限状態における意思決定の美しさである」――この原則を見落とすと、作品の真の魅力を味わい尽くすことはできません。