益子・普門院西明寺の笑い閻魔と三重塔|御朱印・紅葉と参拝徹底解説

益子・普門院西明寺の笑い閻魔と三重塔|御朱印・紅葉と参拝徹底解説

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普門院西明寺の開創は奈良時代、天平9年(737年)に聖武天皇の勅願によって行基菩薩が開山し、紀有麻呂(きのありまろ)が堂宇を建立したことに始まると伝えられています。平安時代初期には慈覚大師円仁によって再興され、真言宗豊山派の拠点寺院として発展を遂げました。中世には益子城主であった益子氏の帰依を受け、手厚い庇護のもとで隆盛を極めました。

本尊は「十一面観世音菩薩」であり、秘仏として厨子内に厳格に安置されています。観音信仰においてあらゆる方角を見守り、人々の苦悩を救い取るご利益(厄除け、家内安全、良縁成就、諸願成就)があると信じられてきました。関東一円に広がる「坂東三十三観音霊場」の第二十番札所、さらには下野三十三観音霊場第十三番札所、東国花の寺百ヶ寺にも選定されており、年間を通じて多くの巡礼者が菅笠と白装束を身にまとって訪れます。

山門へ至る杉木立に囲まれた参道は、俗世の喧騒を完全に遮断する静寂に包まれています。歴史の荒波を乗り越えて現存する中世建築の数々は、益子町が誇る文化遺産の中核を成しています。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。