臨床現場において、遺伝専門医や小児科医が着目するプラダーウィリー症候群 顔の特徴には、いくつかの解剖学的な共通点が存在します。なかでも最も広く認識されている兆候が、前頭部の横幅が狭くこめかみがくぼんで見える「狭前頭」と、目尻がわずかに吊り上がったプラダーウィリー症候群 アーモンド形の目です。この切れ長で愛らしい目元は、乳幼児期から比較的明瞭に確認されることが多く、診断の契機となる身体所見の一つとされています。
口元にも特徴的な傾向が現れます。上唇の赤唇縁が極めて薄く、正面から見た際に山型のアーチが控えめで、口角が自然と下がる「への字口」を呈するケースが目立ちます。また、口腔内の唾液分泌量が少なく粘稠度が高いため、口周りに白い泡状の唾液が溜まりやすい点も現場の診察で記録されるサインです。さらに、家族の肌や髪の色と比較して明らかな「色素低下」が認められ、日本人であっても色白の肌質や茶色がかった柔らかい頭髪を持つ児が少なくありません。
ただし、これらの特徴は個人の遺伝的骨格や家族の顔立ちと融合して現れるため、単一の特徴のみを取り出して疾患の有無を断定することは医学的に不可能です。小児神経専門医のカルテ記録によると、「兄弟や両親のパーツ配置と似通っており、一見しただけでは個性の範囲に見える症例も多い」と指摘されています。外見的なサインはあくまで診断の端緒であり、確定的な答えは遺伝学的解析によってのみ得られるという理解が不可欠です。