「トリートメントと聞いていたのに、髪がゴムのように伸びて最後はチリチリに切れた」「数回続けたら毛先が針金のように硬くなった」——。ネット掲示板や美容相談室には、髪質改善失敗の真相に関する切実な告白が溢れています。トリートメントという美名の下で、なぜこのような悲劇が起こるのでしょうか。
最大の髪質改善痛む理由は、酸熱トリートメントにおける「過収斂(かしゅうれん)」と「熱変性(炭化)」の重複にあります。酸熱トリートメントで用いられる薬剤は、毛髪の等電点(弱酸性:pH 4.5〜5.5)を大きく下回る強酸性(pH 1.5〜2.5前後)のものが少なくありません。酸性が強すぎると髪のキューティクルは異常に引き締まり、硬く脆い状態(過収斂)に陥ります。そこへ水分が残留した状態で200℃近い高温アイロンを当てると、毛髪内部で水蒸気爆発が起き、タンパク質が変性して二度と戻らない「ビビリ毛」を形成してしまうのです。
さらに見過ごせない髪質改善デメリットとして、「カラーの著しい褪色」と「独特の残臭」が挙げられます。強酸性の薬剤と熱処理のプロセスにおいて、毛髪内部に定着していた酸化染料が破壊・脱落し、髪色が1〜2トーン明るく抜けてしまう現象は日常茶飯事です。また、濡れた際に数週間ほど硫黄のような酸臭が抜けず、日常生活で不快感を覚えるケースも報告されています。「ダメージレスな栄養補給」という誤った前提で、ブリーチを繰り返したハイダメージ毛に強酸熱を施術することが、致命的な失敗を生み出す典型的な構図です。